ストーリー・エンディング解説
『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』のストーリー・エンディング解説。
ストーリー解説
[デクの木サマの話]
デクの木サマの中クリア後に聞ける話。
●ガノンドロフについて
- 黒き砂漠の民ガノンドロフは邪悪な魔力を操り、ハイラルの聖地を探していた。聖地には、神の力を秘めた伝説の聖三角トライフォースがある。
- ガノンドロフは森の精霊石を手に入れるためにデクの樹サマの力を奪い、呪いを掛けた。呪いはデクの木サマの命をもむしばんだ。
●伝説 トライフォースの起源
- ハイラルに混沌しかなかったころ、黄金の三大神ディン・ネール・フロルが降臨した。力の女神ディンは地を耕し赤き大地を創った。知恵の女神ネールは世界に法を与えた。勇気の女神フロルは法を守った全ての生命を創造した。
- 神々が使命を終えて立ち去ったとき、去った地に黄金の聖三角トライフォースを残した。その後聖三角を世の理の礎とし、その地を聖地とした。
[ゼルダ姫の話]
ハイラル城中庭で聞ける話。
●ゼルダ姫の夢のお告げ
- ハイラルがまっ黒な雲におおわれてどんどん暗くなっていくが、ひとすじの光が森からあらわれる。光は雲を切りさいて大地をてらし、妖精をつれて緑に光る石をかかげた人の姿に変わる。
- 夢のお告げに出てきた黒い雲はガノンドロフ、森からの使者はリンクを意味している。
●ガノンドロフについて
- ゲルド族の首領ガノンドロフはハイラル王に忠誠を誓っているが、ゼルダ姫は夢のお告げからウソだと見抜いている。ゼルダ姫には、ガノンドロフの悪しき心がわかる。
- ゼルダ姫はハイラル王に夢のお告げとガノンドロフのことを話したが、信じてもらえなかった。
- ガノンドロフがハイラルに来たねらいは、聖地におさめられたトライフォース。ガノンドロフはハイラルを、そして世界そのものをわがものにしようとしているらしい。
- ゼルダ姫はガノンドロフがハイラルをほろぼすことを恐れ、先にトライフォースを手にいれてガノンドロフをたおそうとしている。
- 守るべきものは、聖地へのカギである時のオカリナと3つの精霊石。ゼルダ姫が時のオカリナを守っている間、リンクは精霊石を探すことになる。
●伝説 聖地のひみつ
ハイラル王家だけに伝わる伝説。
- 三人の女神(ディン・ネール・フロル)は、ハイラルのどこかに神の力を持つトライフォースを隠した。
- トライフォースには、手にした者の願いをかなえる力がある。心正しき者が願えばハイラルは善き世界に変わり、心悪しき者が願えばハイラルは悪に支配される。
- いにしえの賢者たちは、心悪しき者からトライフォースを守るために時の神殿を造った。時の神殿は地上から聖地に入るための入口。
- 聖地への入口は、時の神殿にある時の扉という石のカベで閉ざされている。時の扉を開くためには、3つの精霊石をあつめて時の神殿におさめよと伝えられている。
- 実際に時の扉を開くためには、3つの精霊石のほかに王家の宝物である時のオカリナが必要。
[賢者ラウルの話]
時の神殿でマスターソードを抜いた後に聞ける話。
●時の神殿とマスターソードについて
- ラウルは昔、時の神殿をつくり、ハイラルと聖地との道をつないだ。
- 賢者の間は、聖地の要である光の神殿に残された最後の砦。
- 精霊石と時のオカリナに加え、マスターソードが聖地への最後のカギだった。聖剣マスターソードに心悪しき者は決して触れられず、時の勇者としての資格ある者だけが時の台座から抜き放てる。
- マスターソードを抜いたときに時の勇者として幼すぎたリンクの魂は、七年の間眠りつづけることになった。七年後に成長したリンクは、時の勇者として目覚めの時を迎えた。
●ガノンドロフについて
- 七年前にリンクが開いた時の扉から、禁断の聖地にガノンドロフが侵入してきた。
- ガノンドロフは聖地の中心である光の神殿でトライフォースを手に入れ、その力で魔王となった。ガノンドロフの魔力は神殿を通して流れ出し、七年でハイラル全土を魔物の国へと変えた。
- ガノンドロフの魔力がハイラルを覆っているため、聖地でラウルの力が及ぶのは賢者の間だけとなってしまった。
●賢者について
- 七人の賢者の力が目覚めるとき、賢者の封印は全ての悪しき力をその彼方に閉じこめる。七賢者の一人はラウルである。
- マスターソードに選ばれた時の勇者は、賢者たちと共に戦う力。
[シークの話]
賢者の間でラウルの話を聞いた後に聞ける話。
●シーカー族の伝説 神殿について
- 世界が魔に支配されるとき、聖地からの声に目覚める者たちが五つの神殿にいる。五つの神殿がある場所は、深き森・高き山・広き湖・屍の館・砂の女神。
- 神殿から目覚めた者たちは時の勇者と共に魔を封じ込め、平和の光を取り戻す。
●森の賢者について
- マスターソードを持つ時の勇者が平和の光を取り戻すためには、五つの神殿を探し、五人の賢者を目覚めさせるほかはない。
- リンクがよく知っている少女が、森の神殿で目覚めの時を待っている。しかし神殿に巣くう魔物の力で、聖地からの声を少女に伝えることができない。
[デクの樹のこどもの話]
森の神殿クリア後に聞ける話。
●リンクが大人になった理由
- コキリ族は大人にならない民族で、七年たっても子供のまま。大人になったリンクに皆気づかなかった。
- リンクが大人になったのは、コキリ族ではなくハイリア人だから。
●リンクの宿命について
- ハイラル王がハイラルを統一する以前、はげしい戦争があった。
- ある時、戦火を逃れてハイリア人の母親と赤ん坊が禁断の森に逃げ込んだ。深いキズを負っていた母親は、森の精霊であるデクの樹に赤ん坊の命をたくした。デクの樹はその子を見たときに世界の未来に関わる宿命を感じ、受け入れる決意をした。
- 母親が息をひきとった後に子供はコキリ族として育てられ、運命の日を迎えた。リンクはハイリア人の子なので、いずれ森を出て行く運命だった。
- 自身の宿命を知った今、リンクには全ての神殿ののろいを解き、ハイラルを救う使命がある。
[シークの話]
賢者のメダル6つ入手後に聞ける話。
●シーカー族の伝説 聖三角トライフォースについて
- トライフォースがある場所、聖地は己の心を映す鏡。聖地に足を踏み入れた者の心が邪悪なら、聖地は魔界となる。逆に清らかなら、楽園となる。
- トライフォースは、力・知恵・勇気の三つの心をはかる天秤。トライフォースに触れた者が三つの心を合わせ持つなら、万物を統べる真の力を得る。三つの心を合わせ持たないなら、トライフォースは力・知恵・勇気の三つに砕け散る。触れた者の元に残るのは、その者が信じる心のトライフォース一つのみ。
- 力・知恵・勇気の三つを合わせ持たない者が真の力を得るためには、失った二つのトライフォースを取り戻す必要がある。二つのトライフォースは、神によって新たに選ばれた者の手の甲に宿っている。
●トライフォースを宿す者について
- ガノンドロフは、リンクが七年前に開いた時の扉をくぐって聖地に到達したが、力・知恵・勇気を合わせ持たなかった。ガノンドロフが触れたときにトライフォースは三つに砕け、ガノンドロフの元には力のトライフォースのみが残った。
- 力のトライフォースによって魔王となったガノンドロフは、完全な支配のために残り二つのトライフォースを探し始めた。勇気のトライフォースは時の勇者リンクに、知恵のトライフォースはハイラル王女ゼルダ姫に宿っていた。ゼルダ姫は七人目の賢者で、賢者の長でもある。
[ゼルダ姫の話]
賢者のメダル6つ入手後に聞ける話。
●ガノンドロフについて
- 七年前にガノンドロフがハイラル城を襲撃したとき、ゼルダ姫は逃げる途中でリンクの姿を見た。ゼルダ姫はとっさに時のオカリナをリンクにたくした。
- リンクの手に時のオカリナがある限り、ガノンドロフは聖地に入れないとゼルダ姫は考えた。しかし、時の扉を開いたリンクの魂をマスターソードが聖地に封印するという予期せぬ事態が起きた。トライフォースはガノンドロフの手に渡ってしまい、結果ガノンドロフが魔王となって聖地は魔界と化した。
●魔王ガノンドロフを封印
- ゼルダ姫はシーカー族になりすまし、リンクの帰りをシークとして七年待っていた。リンクが帰ってきた今、魔王ガノンドロフが支配する暗黒の時代が終わろうとしている。
- 魔王ガノンドロフをこの世から消す方法は、六賢者が開いた封印にガノンドロフを引き込み、ハイラル世界側からゼルダ姫が封印を閉じること。それにはリンクの勇気が必要となる。
[ゼルダ姫の話]
エンディングで聞ける話。
●ハイラルとリンクのこれから
- ガノンドロフは闇の世界に封印された。これからハイラルは、再び平和な時を刻み始める。
- 7年前のゼルダ姫のあやまちは、未熟さをかえりみず聖地を制御しようとしたこと。ゼルダ姫は今こそあやまちを正さねばならない。その方法は、マスターソードを眠りにつかせ、時の扉を閉ざすこと。
- 時の扉を閉ざすと、リンクが時を旅する道も閉ざされる。その前にゼルダ姫が時のオカリナでリンクを元の時代に返し、失われた時を取り戻させてくれる。ハイラルに平和が戻る時は、ゼルダ姫とリンクの別れのときでもある。
エンディング解説
エンディングの意味とハイラルのその後。パラレルワールドについてのソースは、『トワイライトプリンセス』が製作者インタビュー・『風のタクト』がシナリオ設定。
[リンクが元の時代に帰る理由]
- リンクが元の時代に帰ることは、リンクにとってデメリットも多い。帰った先の時代ではこれまでの冒険が無かったことになるだけでなく、冒険で培った人間関係もリセットされて戻ってこない。また冒険の中で自分がハイリア人だと知ってしまったため、コキリの森にも戻れない。
- それでもゼルダ姫がリンクを元の時代に帰したのは、ゼルダ姫が負ったハイラルへの罪・リンクへの罪の2つを償うため。
- ゼルダ姫のハイラルへの罪は、7年前に時の扉を開こうとしたことが仇となり、ガノンドロフを魔王にしてしまったこと。その結果ハイラルが7年間魔王に支配されるという、あってはならない悲劇となった。
ゼルダ姫は、7年前の過去を変え、時の扉を閉ざしたままにすることでこの悲劇を防ぐという役目をリンクに与えた。ゼルダ姫が直接7年前に戻って過去を変えられたかは不明だが、もし可能だとしてもリンクを元の時代に戻さなければリンクへの罪が償えない。 - ゼルダ姫のリンクへの罪は、トライフォースを巡る争いに巻き込んだことで本来の人生を送れなくしたこと。過去を変える役目を負ったリンクは時の扉から未来に行けなくなるが、それはリンクに本来の人生を送らせることでもある。
- ゼルダ姫がハイラルへの罪を償うことは、リンクへの罪を償うことに繋がっている。このことはリンクが受けるデメリットよりも大きいため、ゼルダ姫はリンクを元の時代に帰した。
[パラレルワールドについて]
- 『時のオカリナ』のエンディングでリンクが元の時代に帰った後のハイラルは、リンクが戻った世界・リンクがいなくなった世界2つのパラレルワールドとして存在している。
- エンディングでリンクが元の時代に戻った後の数百年後の世界が『トワイライトプリンセス』で描かれる。
元の時代に戻った後のリンクは、時の扉を開かずにガノンドロフを止めるようゼルダ姫に告げた。その結果ガノンドロフは、砂漠の処刑場で賢者(『時のオカリナ』の六賢者ではない)に処刑されることになる。処刑中に抵抗して賢者の1人を殺したため、影の世界に封印された。 - エンディングでリンクがいなくなった後の未来の世界が『風のタクト』で描かれる。
エンディングで封印された魔王ガノンドロフが復活したとき、ハイリア人は時の勇者の再来を祈った。しかし時の勇者が現れることはなく、ハイラルは滅びてしまう。ハイリア人は神に決断を委ねたが、神はガノンドロフと共にハイラルをも封印し、王国は海の底に沈んでしまった。高い山に逃げのびたハイリア人たちは、ハイラル王国や時の勇者の伝説を語り継いだ。ハイラル王家は滅びたが、生き残りのハイリア人たちが海に点在する島で生活していた。
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